Virtual World Tourの実施レポート

Virtual World Tour第2回 実施レポート

Virtual World Tour 第2回

開催日時:2020年5月30日(土)11:00~11:50
講師:IDCJ研究員 佐々木 亮
テーマ:開発援助の効果はどう測る?


中高生を中心に、保護者や英語教室の先生等を含め、60名以上の方にご参加頂きました。オンラインセミナーが初めてで緊張気味だった人も、佐々木講師の優しく分りやすい話しぶりに、リラックスした表情でぐんぐん引き込まれていた様子。その内容は….。

【ケース①:ケニア】出席日数を増加させるには?
回虫駆除薬(虫くだし)の配布・服用で、欠席日数が約3分の1も減少。費用は従来の無料給食や学校建設よりも格段に安く、1人当たり50セント。

【ケース②:ケニア】望まぬ妊娠を減らすには?
学校制服の無償配布で、10代の妊娠が約10%減少。制服効果でシュガーダディ(お金持ちで若い女性に金銭的・物理的援助をしてあげる男性のこと)が「学生とは知らなかった」と言い訳出来なくなったため。1年間の費用は1人当たり11ドル程度。

【ケース③:スーダン】井戸改修事業の効果は?
水汲みに要する時間、水に関する支出、病院の訪問回数、共に減少し、住民生活が多方面で改善。その効果を測定するツールは、シンプルな英語の住民へのアンケート。

意外な効果に参加者も興味津々。国際援助や国際協力の現場で行われる様々な事業の効果を測定し、公表していくことは世界のブームになっています。その実例を見るだけでも、少しずつ世界の現状を知ることができますね。

続く質疑応答では、本日のテーマ以外にも、国際協力・国際援助の世界に関しての質問が出ました。
Q. 10代の妊娠の話は衝撃的だけど、学校で対策となる教育は行われてないの?
A. ケニアの女性の平均結婚年齢は18歳。また社会的慣習で年長男性には従うとされているため、シュガーダディに対する学校教育の効果が上がりにくい。

Q. 国際援助業務って、計画、実働、評価、など、実行機関が異なるの?
A. 異なる場合もあるが、上記スーダンの例のように一つの機関が行う場合もある。国際援助業務を志す人の場合、すべての工程に係ることも可能。

Q.   佐々木研究員の現在のお仕事と、国際援助に関わるきっかけは?
A. 日本政府によるミャンマー教育援助(小学校教科書の再作成)の効果の評価を行っている。日本人、英国人、ミャンマー人など、世界中の人と協働中。留学中に開発途上国の学生と交流したのがきっかけで、国際援助に関わる仕事を目指すようになった。

そして印象的だったのは、佐々木研究員から中高生の皆さんへのアドバイス。現地の人たちに理解してもらうため英語はストレートに分かりやすく、英語以外の言語も話せれば更に便利、など、語学は夢や目標を叶える有効な手段であるとの実感のこもった言葉に、参加の皆さんの学習モチベーションも更に高まったようでした。

セミナー後のアンケートでは、「他の国々の、日本では想像もつかない現状に衝撃を受けた」、「援助の効果がデータで示されて分かりやすかった」、「子どもたちに広く知ってほしい内容だった」など、嬉しい感想を沢山頂きました。また、今後のテーマへのリクエスト(他の国々の国際援助や紛争その他の現状、SDGs、マレーシア留学etc.)も幅広く寄せられています。

そんな皆様のご期待に沿えるよう、Virtual World Tourは益々パワーアップしてまいります。リピータの方も、初めての方も、次回のご参加をお待ちしております!

※第3回Virtual World Tourの情報は、当ホームページにて公開していく予定です。お楽しみに!